情報検証研究所のブログ

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【検証:科学を歪める国会閉会中審査(7/16)】   ~科学者は科学的事実への誠実さを~

 

 7月16日、COVID-19に関する参院予算委員会の閉会中審査が開催され、尾身茂会長と児玉龍彦名誉教授(東京大学先端科学技術研究センター)が参考人として出席していました。この場で児玉名誉教授は、次のような刺激的かつ情緒的な表現を多用し、国民(視聴者)の不安を煽りました。

「極めて深刻な事態を迎えつつある、“東京のエピセンター化”という問題」
「ゲノム配列の報告を見ますと“東京型・埼玉型”に」
「ミラノ・ニューヨークの二の舞になるということを懸念」
「エピセンター化してしまったら劇場も電車も危険になってしまう!」
「エピセンターの“制圧”というのを国の総力を挙げてやらないといけない!」
(以上全て児玉龍彦名誉教授の言葉。7/16閉会中審査質疑より引用)

 ここで繰り広げられたのは、個人的な仮説に基づく情緒的な主張です。残念ながらこれらの主張にはその場において科学的根拠が示されなかった(※)からです。全て、「東京大学先端科学技術研究センター名誉教授」というブランドから醸成される権威のみに基づく断定に過ぎません。
 確かに、彼の仮説には事実である可能性も十分あります。しかし事実と認定するには尚早な、未成熟な仮説段階に過ぎない根拠です。個人的なウェブサイト上の主張ならば問題がなくとも、国会という権威ある場で科学者の大学教授が主張した内容は、そのこと自体が権威の後光を放ち、多くの国民にとっては“真実”と認定される危険性があります。そのため、大衆の“空気”に一定の方向と勢いを持つベクトルを生み出し、国政判断にまで影響を与える可能性が小さくないのです。
この行為は、自覚の有無は別として質のよくない行為であり、潜在的に大きな危険性を孕みます。科学的知見に基づく提言はもとより大歓迎ですから、是非とも論文として公表し、科学界の識見で一定の合理性を認定された科学的根拠として示して頂くことを切望致します。
(※ 一部は「ホームページからダウンロード可能」、「7月7日記者発表している」など、後から検証できる体裁をとってはおりますが、多くの聴衆は確認しないことと推測します。)
(:3時間14分38秒の参院予算委中継動画

https://search.yahoo.co.jp/video/search?rkf=2&ei=UTF-8&dd=1&p=%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E9%96%89%E4%BC%9A%E4%B8%AD%E5%AF%A9%E6%9F%BB
(杉尾委員と児玉参考人との質疑の文字起こしは、本稿末尾に掲載しましたのでご興味がございましたら是非そちらもご覧ください。)
  
以下実際の質疑から、違和感を覚える部分について整理の上列挙致します。
 
◆ 違和感の3類型

 彼らの質問と回答を、いくつかのパターンに分類整理すると次の通り3つに類型化できます。

違和感1:断定的かつ情緒的な表現で不安を煽る話法
 
児玉教授は、定義や根拠を添えないままに次のような刺激的表現で不安を煽ります。
1. 「極めて深刻な事態を迎えつつある、“東京のエピセンター化”という問題」
2. 「ゲノム配列の報告を見ますと東京型・埼玉型に」
3. 「ミラノ・ニューヨークの二の舞になるということを懸念」
4. 「エピセンター化してしまったら劇場も電車も危険になってしまう」
「東京」「ミラノ・ニューヨーク」「劇場も電車も」という各単語は、豊かなストーリー性を持つ地名や一般名詞です。これに加えて、聞き覚えがあるカタカナ単語「エピセンター化」「ゲノム配列」や「危険」という曖昧語で不安を煽ります。テレビCMや営業の常とう手段です。「なぜミラノ・ニューヨークの二の舞になるのか」の論理的な筋道がないままに恐怖だけ煽るのはよろしくないと感じます。
現在の世界全体の傾向では、感染者が増えるペースに死亡者が発生するペースが連動しておらず、日本においても高齢者層の感染が限定されている現在では、数万人規模で死亡者が発生するという想定は現時点では現実的には思えません。
 
違和感2:曖昧な定義説明
 
 「よくわからないカタカナ語で不安を煽る」手法は、そうと解っていても効果がある伝統技法です。また、定義が曖昧なまま刺激の強い単語を使って聴衆の想像を掻き立てる話法は、聴衆の心の中で自律的に不安が育ってしまうので質が悪いです。
以下、具体的に質疑より引用致します。(“”の中が児玉教授の言葉)

1. 「エピセンター」
 “東アジアの国では力が入れて対応しているエピセンターというものに気付きました。クラスターとエピセンターは全く違います。エピセンターは、そこに一定数の無症状の方が集まり更にその中に私ども7月7日に緊急の記者発表を行いましたが、PCR陽性の方の中でも無症状の方を見ていきますと、抗体が作られない方がいらっしゃる。自律的に感染が増えて行くということが起こる。(児玉教授)”
言いたいことを推測すると、「無症状者が集まった“集積地”であり、彼らが無自覚に感染を広げる“スプレッダー”となり、自律的に感染を拡大してしまう」拠点のことと思われます。しかしここでも“無症状者が集まった”というのは人数か密度かも曖昧であり、“集積地”の広さなどの定義のなく、一連の話の中で“東京”と言ってみたり“新宿”と言ってみたり、曖昧さは拭えません。

2. 「制圧」という概念
 “第一の波、第二の波の時に、これをきちんと制圧して無症状の感染者もなくして行くということを行うべきだったのに、それが行われないままに実際に東京の中に今エピセンターが形成されつつある。(児玉教授)”
“きちんと”は姿勢などを修飾するための言葉なので行政の行為を飾るには適切ではありません。その上で、“制圧”とは一体どういう状態を指すのかが不明であり、振れ幅が広いイメージの提示しか出来ておりません。

3. 「東京型・埼玉型」
 “ゲノム配列の報告を見ますと東京型・埼玉型になってきております。つまり、日本の中にエピセンターが形成されている。(児玉教授)”
いずれも早急に論文として世界に発表して頂きたい仮説です。これらは十分あり得る仮説であり、「感染の広がりやすさ」や「強毒化/弱毒化」などに繋がる可能性のある知見です。児玉教授の力が発揮されるテーマですから、(皮肉ではなく)心から期待しております。

4. 曖昧な戦略
 “要するに一番大事なのは、感染集積地とそうでない所を分けることです。1月18日に武漢に入った鍾南山先生は(略)感染集積地と非集積地を分けて、(略)千床の病院を二つ作りました。そこに5万4千人の医療従事者を投入して制圧に当たりました。(略)21世紀は基本的に遺伝子工学と計測科学・ロボットと情報科学を用いまして、精密医療という、要するに感染集積地をしっかり指定してその集積地という面を制圧する(児玉教授)”
 「具体的には何をすればいいのか。経済と両立させるためにはどうすればよいのか。」という野党議員(杉尾氏)の“キラーパス”に対して、上記のような児玉教授の説明は非常に解りにくい話し方でした。引用文で省略を多くせざるを得ないのは、話が枝葉に逸れやすいからです。そのままでは趣旨をワーキングメモリから弾き飛ばすので省略せざるを得ない話し方なのです。
言いたい事を推測すると要するに、
「『国民皆マスク』、『全国一律』の対策は前世紀的な古いやり方で、経済的なダメージも大きい。21世紀は技術を駆使して『局限した面』に対する感染抑制策で経済的なダウンサイドリスクを極小化せよ。局限した面で全数検査的な大量検査で感染者を発見し、根絶せよ。」
ということだと思われます。しかしこのウイルスは果たして根絶できるタイプでしょうか。


5. 仮説を断定的に根拠として使用

 未だ仮説段階の「交差免疫」を断定的に根拠に使用したり、WHOが「エアロゾル感染(飛沫核感染。4μm以下のエアロゾル)」へ言及(7/7)したことを用いて従来の対策では駄目だという雰囲気を醸し出しておりますがこれも危うい話法です。直接的な飛沫のみならず、空気中を漂うエアロゾル中のウイルスに気が付いているからこそ「密閉空間の回避」が「三密」の一つとなり、これまで効果を上げてきたと考えられるのです。ですから、これを根拠に既存の対策を失敗だったと断定するのは誤謬レベルのミスでしょう。仮に「既存の対策が失敗だった」と主張するならば、より納得感の高い根拠を提示する必要があると考えます。
 
 
違和感3:滲む営業意図
 
1. “国会議員の皆様に、全力を挙げての対応をお願いしたくて参りました。(児玉教授)”
2. “今新宿エピセンターを制圧するのには、この制圧する地域にしっかり、それでその地元の医師会やなんかにこれをやらせては駄目です。これは地元の医師会はまずそこの診療をあたって頂かなくてはならない。それで東京大学でもどこでもいい、会社でもいい、そのための計画は本日の資料に全部見積書まで添えて書いております。(児玉教授)”
3. “東京大学の我々の例えば計測科学のあれではテカンという会社とやっておりますが、5千人一日でできます。(略)こういう作業をやるのには、例えばロジスティックスはSRIだとかLSIメディエンス(略)それから計測科学においては専門の会社があります。計測を短くするキットや何かはタカラバイオで非常に素晴らしいものが出来ております。(児玉教授)”
4. “ですから国会に是非お願いしたいのは、こうしたものを総力を挙げて投入して一挙に、しかも責任者を明確にしてトップダウンで前向きの対策を直ちに始める、そうしないと、今日の勢いで行ったら、来週は大変になります!今日の勢いで行ったら、来月は目を覆うようなことになります!(児玉教授)”
要するにPCRや抗体検査を大量に行い「制圧」せよ、そのために我々を使えという営業にしか聞こえず、我田引水型の一方的な主張と感じました。(個人的感想)
野党は最初からその下心を露呈しており言及するまでもありません。
一方の児玉教授も、仮説段階の知見を断定的に事実として扱い、それを根拠に、“我田引水”の疑義が遮断できない主張を行っているように見えました。そのため私は、児玉教授に対して「その地位に比べ、科学者としての誠実さがやや少なめ」な方に感じてしまします。
 7月16日のこの国会閉会中審査での話を受けて、早速各種報道で不安を煽る記事も散見されました。また18日(土)の「ウェークアップぷらす」という番組では、東京都医師会の会長という方が児玉教授の話を引用して「東京型・埼玉型」というコメントをしていたことも観測致しました。拡がりや程度は不明ですが、既に世の中へ影響を与え始めた印象があります。
 なお、児玉教授の情緒に訴える話が続く中、暗に批判され続けているにも関わらず、終始悠然と聞いている尾身会長の姿に「揺るぎない自信」を見出して、救われた気がしました。
(個人的感想)
 
(おわり)
 
 
(参考資料)
======
7月16日開催の参院予算委員会の閉会中審査
立憲民主党杉尾秀哉議員と児玉龍彦名誉教授の質疑部分より
参院予算委中継動画:

https://search.yahoo.co.jp/video/search?rkf=2&ei=UTF-8&dd=1&p=%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E9%96%89%E4%BC%9A%E4%B8%AD%E5%AF%A9%E6%9F%BB


(敬称略、筆者文字起こし)
杉尾:「一旦収束した感染が再び広がっている。一体何が起きているのか。いわゆる第二波の序章と考えていいのか。」
児玉:「私は、今日、極めて深刻な事態を迎えつつある、“東京のエピセンター化”という問題に対して、国会議員の皆様に、全力を挙げての対応をお願いしたくて参りました。今、杉尾議員のご指摘にもありました通り、このウイルスは、中国発祥なんですが、コロナウイルスというのは、中国南部から、風邪コロナなど様々なウイルスがあります。さきほど発症率(発生率?)の問題がありましたが、私ども抗体プロジェクトから、『交差免疫という似たウイルスに対する免疫があって、東アジア諸国では、一定の数に抑えられる傾向が強い』と予測して参りました。ところが、第一の波、武漢、中国の旅行者からきたものはスッと自然と割と消えて参りました。第二の波、これは例えば東京大学でも欧米からの帰国者が千名を数えましたが、3月下旬をピークとして起こっていたものも、追跡していますと実は緊急事態宣言を発する前から自動的に減りだしております。これは一体どういうことなのだろうかと思って、非常に興味を持って見てきておりましたが、ところがそこでもう一つ、東アジアの国では力が入れて対応しているエピセンターというものに気付きました。クラスターとエピセンターは全く違います。エピセンターは、そこに一定数の無症状の方が集まり更にその中に私ども7月7日に緊急の記者発表を行いましたが、PCR陽性の方の中でも無症状の方を見ていきますと、抗体が作られない方がいらっしゃる、いわゆる“スプレッダー”になる可能性のある方がいらっしゃるということに気付きました。そして、第一の波、第二の波の時に、これをきちんと制圧して無症状の感染者もなくして行くということを行うべきだったのに、それが行われないままに実際に東京の中に今エピセンターが形成されつつあると思っております。これをもう一つは遺伝子のゲノム疫学というので見ますと、第一の波は武漢型です。第二の波は、まあ武漢型からイタリア・アメリカ型へ変わっております。ところが、現在私どもも地方自治体に支援を頼まれて参ったりしますと、ゲノム配列の報告を見ますと東京型・埼玉型になってきております。つまり、日本の中にエピセンターが形成されている。これを国の総力を挙げて止めないとミラノ・ニューヨークの二の舞になるということを懸念しております。」

杉尾:「(エピセンターが)国内、とりわけ新宿で形成されつつあると。確かに日本は欧米諸国に比べ死亡率は低いですが、ただ、東アジアの国の中で見ますとフィリピンに次いで死亡率が高いとこういう現実ですね、これ先生は交差免疫が原因で東アジア諸国では死亡率が欧米に比べて低く抑えられているんだろうと。もう一つ陽性率なのですが、(略)検査数が増えるに連れて陽性率も上がっている、これはどういう風に理解すればいいでしょうか。」

児玉:「皆様にお配りしております私の資料の3という頁を見てください。この資料は東京大学アイソトープ総合センターの協議会のホームページにも掲載されておりますのでダウンロードして頂いて閲覧して頂いても構わないものであります。この、3のところに出ておりますのは、クラスターとエピセンターの違いという概念を示しております。クラスターというのは外来の感染者が来て、それが最適な条件ではないところで増えたところに起こるものです。それに対して、エピセンターというのはですね、そこで自律的に感染が増えて行くということが起こります。エピセンターになるとどういうことが起こるかというと、一般には感染の経路ということが言われます。飛沫感染、これは20マイクロメートルくらいのものが散って食事や何かへ落ちますよと、2メーターのソーシャルディスタンスを。それから、接触感染、これは例えば消化器に感染して嘔吐物なんかがあると非常に高いコピー数、それからお手洗いの靴の裏なんかこれは一番感染が広まるといわれています。ただ実際にはもう一つ心配なものがありまして、実は5マイクロメーター以下位の粒子でも感染してしまう、空気感染、例えば痘瘡なんかが怖いのはこの空気感染があるためであります。これを皆様の方ではガイドラインとか何かで一律に分けられるとお考えかも知れないですが、全く違います。今の細かな感染疫学が解ってまいりました精密医療では、感染者の数とスプレッダーのような大量排出者がいるかで、この確率が変わってまいります。ですから、例えば、電車に乗っても大丈夫というのは、感染者が少なくて、排出量が少ないという前提で作られております。何か事故が起こるとガイドラインに従っていないからいけないということを言われますが、それはガイドラインが実は感染の状態によって全く変えないといけない。ですからエピセンター化してしまったら劇場も電車も危険になってしまう、このエピセンターの制圧というのを国の総力を挙げてやらないといけない。たとえば私どもICUで扱う際には、人工呼吸器を使いますから飛沫します。それで飛沫するからICUでは普通のマスクでは駄目です。だけど普通の劇場でそういうことを期待しないのは、感染者の数も少なくて、しかも交差免疫もありますから一定の軽いものであればこれは大丈夫であろうという、そういう知識に基づいてやっております。それでエピセンターが一回起こりますと、次5ページ目のところを見て頂きたいのですが、制圧には大体20万PCRくらい必要です。一番目の例は韓国がなぜPCRを整備したかというと宗教団体が20万人、これが一大の感染の原因になるということでPCRが一挙に整備されました。続いて、シンガポール外国人労働者の寮、これを制圧するのに30万PCRと抗体検査を行っております。更に6月に起こった、北京の食品市場、これは22万PCRを行ってエピセンターを制圧しようとしております。このように、エピセンター対策が必要となっている、こういう状態に今なっているところで国会が、迅速な対応をされることを期待しております。」

杉尾:「エピセンター、感染震源地、東京とりわけ新宿がそうなりつつある、総力を挙げて、これはもう与野党問わないそして政府国会、全ての機関を上げて取り組まなければいけないテーマということで、最後に一問だけ伺いますが、具体的にどうすれば良いのか、そして先生はここまでの日本の対策は失敗だったというふうにおっしゃっている、ただ全国一律のステイホーム、これは実はナンセンスの極みなんだと、こんなことやっていたら日本が潰れちゃう、ということなんです。そこで、経済と両立させるためにはどうすればよいのか。それをお答えいただければ。」
児玉:「要するに一番大事なのはですね、感染集積地とそうでない所を分けることです。1月18日に武漢に入った鍾南山先生は1月19日に北京に戻って武漢の閉鎖を進言したと言われますが実際に彼が行ったのは全く違います。感染集積地と非集積地を分けて、私ども見ててびっくりしたんですが、千床の病院を二つ作りました。そしてそこに5万4千人の医療従事者を投入して、これの制圧に当たりました。要するに全国一律のステイホームがなぜ間違いかというと、20世紀のスペイン風邪の頃は全員一律でマスクをしましょうと、距離を取りましょうと、追跡をしましょうだったのですが、21世紀は基本的に遺伝子工学と計測科学・ロボットと情報科学を用いまして、精密医療という、要するに感染集積地をしっかり指定してその集積地という面を制圧する、そしてその面の制圧を次々行っていって、コロナウイルスの一番の問題は、クラスターではなくてこのエピセンターを形成する、感染力自体は弱いし交差免疫もありますからすぐ消えて無症状の人が発症、症状のある人が発症前に感染すると。それで致死率も一見低く見えます。ところが時間を追ってその率が増えてくる。クルーズ船の時も全員下船した時はまだ重症者死者が余りおりませんで公共交通機関で帰っております。それから14人が亡くなっております。ですから今新宿エピセンターを制圧するのには、この制圧する地域にしっかり、それでその地元の医師会やなんかにこれをやらせては駄目です。これは地元の医師会はまずそこの診療をあたって頂かなくてはならない。それで東京大学でもどこでもいい、会社でもいい、そのための計画は本日の資料に全部見積書まで添えて書いております。東京大学の我々の例えば計測科学のあれではテカンという会社とやっておりますが、5千人一日でできます。5千人1日でできると8検体プールですと4万人できます。2セットつくればもっとできます。それで、プールにしてますから8万人できるといっても5万人という風になります。こういう作業をやるのには、例えばロジスティックスはSRIだとかLSIメディエンスだとか民間の検査企業の非常に大きな検体の運搬輸送・情報伝達のロジを持っております。それから計測科学においては専門の会社があります。計測を短くするキットや何かはタカラバイオで非常に素晴らしいものが出来ております。ですから国会に是非お願いしたいのは、こうしたものを総力を挙げて投入して一挙に、しかも責任者を明確にしてトップダウンで前向きの対策を直ちに始める、そうしないと、今日の勢いで行ったら、来週は大変になります!今日の勢いで行ったら、来月は目を覆うようなことになります!その対策は交差免疫もある東アジアの日本ならば必ずできます。」
(野党議員諸氏が大きな拍手で称える。)
杉尾:「私も、先生の熱意に、感激している場合ではないんですけども…。西村大臣、今の言葉どう聞かれました?」
(以下略)

 

【文責:田村和広】

 

 


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