【検証アップデート：仏はCOVID-19“第二波”拡大中】 ～新規死亡者数も日々100人越えに～
今回はフランスの状況についての更新となります（前回は10/2）。
10月23日現在、フランスなど一部の国でCOVID-19の“第二波”が継続しております。第一波（春の流行）と異なり致死率は低く推移しているのが特徴です。
◆ 死亡者数も増加ペースが加速し始めた
しかし致死率が低いとは言っても、新規陽性者（感染者）数の増大に連れて新規死亡者数も増加しており、現在1日当たり100名を超え更に増加しそうな傾向を示しております。（図1参照。なお、フランスは日々の報告による揺れが大きいので、移動平均で捉えております。）
また前回のグラフのままでは、枠をはみ出すくらい新規死亡者数のペースが増えたので、前回報告に比べ今回は死亡者数目盛（右側）の最大値を二倍にしました。
◆ 先立つ他国の情報は日本にとって貴重
フランスと日本では社会性に大きな違いがありますが、いち早く再流行している状況を分析すればヒントを得られる可能性は十分あります。
「フランスは今後感染が終息するのか拡大するのか、終息するならどのような施策が有効なのか」などの情報から、今後教訓を抽出できるかもしれません。
また、「日本にはファクターXがあるから大丈夫。現に今、日々の死亡者数は一桁だから低リスク」といった先入観に基づく思考の固着を起こさないよう気を付けることが大切です。なぜなら、日本においても、新規陽性者数は増加傾向に転じる兆しを見せ始め、重症者数も150前後の水準（春のピークの五割弱）で横ばいを維持しつづけているからです。
過度の楽観も不安も共に控えたく、そのためには先入観を排して現実を直視することが大切だと考えます。常に広く情報（実証データ）を求め、情勢判断も適時適切に更新して行きたいと考えます。
私自身、手洗いなどの感染対策を、やや面倒に感じている自分に気が付いて反省しております。
（おわり）
（参照サイト）
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※1 厚生労働省ウェブサイト報道発表資料：
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14328.html
【文責：田村和広】
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